JTO流動性がbotsに奪われる理由
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Jitoの急騰:マーケットの狂気か、構造的崩壊か?
Jito(JTO)は7日間で1.74ドルから2.25ドルへと急騰。一時的な取引量は4000万ドルを超えた。見かけ上はFOMOによるバブルだが、元投資銀行の高頻度アルゴリズム開発者として知られる筆者は、MEV(最大抽出価値)ボットによる前もっての取引操作に気づいた。
ボットが収益を吸い上げる仕組み
AMMプールに流動性を提供しているあなたは、手数料だけでなく、ボットたちが利益を得るインフラを支えている。大規模な取引がメムポールに届くと、ボットは即座に順序を再編し、より高いガス料金で先行して取引。結果としてあなたには想定外のスリッページが発生し、差額はボットの収益となる。
これは理論ではなく、ブロックチェーン上のデータそのものが証明している。
DeFi 3.0における利回りの幻影
「コードこそ法」と信じてデファイに入ったはずなのに、現実は中央集権的なボットファームがリアルタイムメムポールデータと計算力で支配している。Jito自身もブロックビルディング層によりこの行動を可能にしており、「効率的」だからこそ起きている。
開発者はガバナンスやトークン経済論争に夢中だが、実際には人間投資家とアルゴリズム的捕食者の戦いが地表下で繰り広げられている。
投資家としてどうすべきか?
JTO保有・農場運用中なら:
- 実際の年利回りは宣伝より低い(MEVによるスリッページ)
- ボト económiesを支援しており、長期的に市場公平性を脅かす可能性あり
- デファイ健全性はプロトコル設計だけでなく、「MEV対策」によって小規模参加者を守ることにも依存する
革新には反対しない。5年前にゴールドマンサックスで同様システムを開発した経験がある。しかし効率が『進歩』という名のもとに『搾取』になるとき……新たなルールが必要だ。 透明なブロックビルディング規則やzk証明によるプライバシー強化、公平性重視のガバナンス——今こそ声を上げるべき時。
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BlockchainSherlock
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